手焼おかきのできるまで

当店の手焼おかきは、おおよそ以下の手順で製造しております。

1. 洗米・蒸し

まずはおかきのもと、「お餅」作りから作業は始まります。
原料となる餅米は滋賀県の蒲生町でとれた近江米を使用しています。籾の段階から予約して作ってもらっています。
もち米の風味を大切に損なわれないように蒸します。

店主からひとこと

『蒲生町の土は、粘り気があって質がいいんです。遠くから来た米ですし、「よう遠くから来たなあと」いいながら大切に作っています。』

2. 餅つき

蒸し上がったもち米を1週間に1度お餅つき・きねつきします。
それぞれの種類により、えび・ごま・青海苔・まめ・塩等を混ぜ合わます。

3. 成形・裁断

餅米からおもちに変わったら、冷蔵庫で4日間冷却後、おかきの形に切ります。
おかきの種類に合わせて、餅の厚みも変えます。

4. 乾燥

おかきの形に切ったものを1枚ずつ並べ、天日で乾かします。大きいものだと10日間くらいはかかります。
天候やその日の気温や湿度によってサジ加減が微妙に変わるため、熟練した職人の目とカンが必要です。
乾燥が上手くいかないと、壊れ・割れの原因になります。

店主からひとこと

『寝かせて、出して、干して、じんわり、太陽の加減を見ながら干します。実はこの作業が一番むずかしい。夏など、朝早くに外に出して、昼間は家の中で寝かせます。そして、夕方にまた干します。この時間の加減は勘がたよりです。日に当たりすぎると、はじいて艶が出ないのでダメです。豆の入っているものなんて、豆の場所から割れてしまいます。一度夕立に遭って、豆が飛び出したこともありますよ。季節によって違いますね。梅雨時は苦労します。』

5. 手焼・仕上げ

乾燥後数日間寝かせた生地を「備長炭」を使用し、繰り返し繰り返し炭火と空気をふれさせながら時間をかけてじっくりと焼き上げます。
1キロ以上ある取っ手付きのアルミにおかきを入れ、釜に入れたり出したりします。

店主からひとこと

『重いし、釜の前は四十度以上になるので夏は暑くてたえられませんよ。けれど、火の強い間に一気に焼いてしまわないとおいしく焼けないので、なかなか休憩もとれませんね。』

6. 出来上がり

丁寧に丁寧に心をこめて・・・
こうして中じま製菓の手焼おかきは作られています。